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チョギ マリャ ネガ イッチャナ

チョギ マリャ ネガ イッチャナ

KARA-01

それは2009年12月初旬のことだった。mixiのカラコミュで「2010年2月7日に赤坂BLITZでKARAショーケース開催決定!」との第一報。時はまさに2集活動を大好評のうちに終えた頃で上げ潮ムード。コミュの人数も順調に増えている。そんな中の初来日公演の情報は絶好のタイミングに思えた。しかも握手会まで付いて\6000というリーズナブルなお値段。当日の予定は微妙だったが、まずは行くことを前提に考えた。

しかしチケット確保に関しては楽観していた。コミュ自体は盛り上がっていたが、千人以上のキャパが日曜日の中途半端な時間設定で、埋まってしまうことは到底考えられなかった。なので一部エージェントの先行発売は見送り、12月19日発売の一般発売で入手しようと考えた。ところが先行発売に申込んだものの抽選に外れたという書き込みが続出、予想外に狭き門だったことがうかがえた。となると一般発売もおっとり構えてはいられない。一般発売日よりも数日早く受付開始となる楽天チケットに、ネットで申し込むことにしたが、平日なので予約開始時刻の10:00は勤務中である。当日はうまい具合に会議も来客も入らなかったので、人目を忍んでこっそりとPCから申込みを行った(よい子のみなさんは…バキッ!)。

楽天チケットのサーバーは混み合っているようで、「申し込む」ボタンをクリックしてから待つこと十数分で、ようやく「空席待ちとなります」との表示に変わった。落胆の後、いったん仕事に戻って昼休みにメールをチェックすると、「お席の用意ができました」のメールが入っている。取れた!!!

枚数はとりあえず4枚としたが、メンツ構成に確たるものがあったわけではなかった。サンキュウ123さんは早々に決まったが、他は紆余曲折があって、結局コミュでチケット入手がかなわなかった人に実費相当額で譲ることにした。できれば松本で手渡しできるようなやり方がベストだったが、相手の住所は福岡と岩手なので、一度も使ったことのない代引き郵便を使った。今回の譲渡相手となった2人は、ともに誠実化つ迅速な対応をしてくれて、入金も無事行われた。こうしたチケット取引は詐欺行為が後を絶たないようで、福岡の方に間違いのないやり方(窓付き封筒、簡易書留、口座番号や引受番号を予め知らせておくなど)を逐一レクしてもらった(有難うIさん)。

チケット譲渡の交渉を始めた頃、追加公演が発表された。同じ日の12時開演(本公演は17時開演)とのこと。えらい朝早いスケジュールだが、遠方から夜行バスで来てその日のうちに帰るのであれば、却って参加しやすいのかも知れない。本公演もそうだったが、こちらも瞬時にソールドアウトとなった。コミュ参加者の属性を垣間見ると、20代以下の若い女性が多数派となっている。チケットを取れた取れなかったと書き込んでいるのも、大半が若い女性だ。今までの韓流スターのファンミやライブだと、年配の女性が占める割合が圧倒的だし、通常の女性アイドルは男性ファンが多数派になる。KARAはコミュを見る限り、どちらにもあてはまらない稀有な存在に思える。当日の様子がどうなるのか、益々以て興味津々となった。

さて当日。都内は前日から非常に風の強い日だった。朝早くからコミュには会場の様子が書き込まれてゆく。グッズ売り場に長蛇の列ができているらしい。当日券売り場も設けられていたそうだが、予約だけして引き換えがなされなかった分を売っているのか。男女比はやはり女性のほうが多いとの書き込みが目立つ。韓国から帰国したサンキュウ123さんと連絡を取り、いざ赤坂へ。

午後3時頃赤坂駅に到着。赤坂BLITZはサカスの中の一角にあるが、いずれにしても初めて訪れる場所だ。地上に上がるとそこがすでにサカスの敷地内で、スケートリンクでは男性フィギュアのショーが行われていた。BLITZはスケートリンクのすぐ横にあって、昼公演の人たちも大半が解散しているはずの時間ながら、それらしい人たちは少なからず集まっている。サンキュウ123さんと合流してまずは喫茶店へ。お仕事の関係でCDやDVDも仕入れて来ていて、その中にはKARAも含まれている。男女ともにグループ全盛で、男性はCNBlue、女性は8~9人編成のグループが今1位だとか(ワンダーウーマンのSeeYaダビチT-araか)。新人であっても、時流をうまく掴まえられれば、のし上がることは不可能ではないようだ。

会場10分前くらいに会場前に戻ると、びっくりするくらいに人出が増えている。すでに「整理番号何番から何番はこちら」と書かれたプラカード前に行列ができていて、立錐の余地もなくなりつつある。外向きグッズ売り場は既に撤去されていた。我々も整理番号に従って並んで会場を待つ。男女比は3:7で女性優位ということで意見は一致。しかも20代以下の女性が多く、コミュで見た印象は確かだった。韓流世代の女性は全く見当たらない。もっとも年配者にはスタンディングがつらいはずだし、私だって椅子席の方がよかったが、椅子席を一般発売するようになったのはかなり後で、いかに主催者側が「埋まりっこない」と考えていたかの証左でもある。

10人ずつ番号を区切って呼ばれる。中に入る際にカメラを預け、\500を出してドリンク券を買う。手荷物はコインロッカーに預けるが、サンキュウ123さんのキャリーカートは大き過ぎて入らない。いやロッカーが小さ過ぎるのだ。ロッカー整理員は受付に言ってくれとの指示。しかしここでは若干ゴタゴタがあって、何とか預けることができた。ドリンク券はペットボトルの水を買うのに使用する。グッズ売り場も見たが、いまいち気に入るものがなかったのでパス。

ロッカーなどで手間取ったため、すでにステージ前の人垣は相当のものになっている。会場的にはさほど大きくないはずだが、かなりの人数が入っているはずだ。座席指定であればトイレに行っておくところだが、立ち位置がさらに後ろになってしまうリスクを伴う。開演時間が過ぎたところでオープニングアクト登場。神戸の高校2年生3人組で、「ミスター」の衣装(手作りだそうだ)を着ている。リップシンクでミスターを踊る。会場はこのオープニングアクトに半分以上戸惑っている。ただ後半にかけてメンバーの一人が履くパンツのファスナーが緩くなって、気にしながら踊っていたのが目に着いた。

彼女らのステージが終わったところで、MCの鷲崎健氏が登場した。ラジオ番組などでKARAを紹介し続け、劇団ひとりと共に知名度を広げた功労者だ。雰囲気を盛り上げたところで「Honey」のイントロが流れる。ついにKARA登場!ギュリもスンヨンもニコルもハラもジヨンもステージ上にいる。そしてHoneyの振り付けと共に踊っている。しかもいきなり一番好きな曲で現れた。至福のひと時だ。目頭に熱いものがこみ上げる。

しかしメイクと衣装はちょっといただけない。メイクは全体的に塗り過ぎの印象を与えるし、この曲はやはりミニアルバムのジャケットにあるようなヒラヒラ系の衣装がよく似合う。そうは言っても衣装替えばかり何回もやるわけにはいかないので、複数の曲を同じ衣装で通すことになる。実際「Rock U」「Wait」「トッ カトゥン マム」まではこの衣装で通した。「Pretty Girl」に合いそうな衣装なのだが、なぜかそちらには使われず…

トークのコーナーがなかなかよかった。何せギュリとスンヨンは(韓国人としては)非常に明瞭な日本語を話す。他のメンバーも結構練習したのか、割と長いフレーズの日本語で話してくれた。韓国語で話した時間はわずかで、日本語から韓国語への客席向け通訳もなかったことから、日本のカラペンのためのイベントであるというスタンスが貫かれていた。

バレンタイン1週間前ということで、各メンバーから1人ずつに手作りチョコレートのプレゼント。入場時に誰のファンか聞かれており、入場券半券がメンバーごとに箱に入れられている。その中から抽選となるのだが、当選の5人はなんと全員女性だった。聞けば昼の部も4人が女性だったそうで、このショーケースがよくある女性アイドルのライブでもなければ、韓流イベントでもないことが、こんなところからも裏付けられた形だ。逆に言うとメンバーからチョコを手渡す際に、「あなたがしゅき~」などと言わせる仕掛けが、相手が女性ばかりとなるとやや肩透かし気味になってしまう。当方はというとサンキュウ123さんがスンヨンに、私がニコルに入れたものの見事にハズレ。

現時点でのウリブログのタイトルでもある「トッ カトゥン マム」は、当初デジタルシングルのみで放送活動がなかったため、ステージ上でのこの曲を見るのは(映像も含め)初めてである。曲に似合ったなかなかキュートな振り付けだが、この曲を知らないお客さんも多かったようで、盛り上がりという点では他の曲に及ばなかったのは残念だった。

「トッ カトゥン マム」が終わるとステージ袖に下がり、来日の様子などが10分前後の映像にまとめられ、ステージ上のスクリーンに映し出される。飛行機が5日の金浦羽田線で、羽田には30人ほどのカラペンが出迎えていたことも分かった。記者会見時の衣装はHoneyのイメージで、あれを着て歌ってもらえれば、と再度残念に思う(しつこい)。

映像終了後「Wanna」のイントロと共に、衣装替えをしたKARAが戻って来た。今なお好きな曲ではないが、もし日本デビューがあるとして、日本語に置き換えやすい曲があるとすればこれだろう。英語が多い上に単語数が少なく、固定フレーズが繰り返されるので、訳詞を考える方としては楽だ。そしてある意味KARAを代表する曲となった「ミスター」。この曲が代表曲とはとても思えないし思いたくもないが、インパクトの強さは疑いようがない。アンコール前のラストに置かれたのは必然だろう。

アンコールを求める声は何故かイマイチ揃わない。聞くと昼の部は絶大な盛り上がりでアンコールを求める声が揃ったそうだが、まとめ役のような人がいるかいないかの違いではないかと思う。通常であれば最初は「エンコル」が続き、徐々にアーティスト本人の名を連呼する形に変わってゆく。FCの中でそうした誘導役の得意な人が買って出ると思われるが、今回そうした人は昼の部までで帰ってしまったのかも知れない。

盛り上がりが中途半端なままで始まったが、アンコール曲はもちろん「Pretty Girl」だ。あの炊事手袋は私の周りでは着けてる人はいなかったが、腕を大きく上げて「YeYeYeYe」と振るのは誰もが一緒になってやっている。メンバーは2ステージで相当疲れているはずだが、万雷のYeYeYeYeに懸命に応えている。至福の1時間半強はここで終わった。これから握手会に移る。

千数百人のライブ×2で、終演後に握手会までやってしまうという演出は、一体誰が考え出したのだろう。延べ3千人弱との握手となるわけで、アーティスト側にはかなりの負担だし時間もかかる。主催者側にもし話を聞けたら、このアイディアの主が誰かを聞きたい。アイディアを出した時点で、追加公演の可能性を考えていたか否かも含めて。

握手会は有料入場者が対象で、2階>1階後方>1階前方>1階中間の順。我々は最後の方なのでゆっくりしていると、劇団ひとり&夫人が通過したらしく「ひとりコール」が起こる。彼ほどの著名人であれば招待者席に座ることもできたはずだが、握手会に参加したいからとチケットを自前で買ったらしい。終演後30分少々はその握手会の順番待ちで費やされた。

ついに自分の番キター!ステージを降りたメンバーは、あれだけ大きく見えたのが嘘のように、皆ちっちゃくて可愛い。私の右手を包む両手もまた、小さくてカワイイ。掛ける言葉はいくつか考えていたものの、全員に「チェミイッソッソヨ~」と言うのがやっとだった。ロッカーの荷物と預けていたカメラを受け取って外に出る。

タクシーで新宿に出て食事を取る。事前に知ってる曲が「Pretty Girl」しかなかったというサンキュウ123さんも満足していただいたようで、ついさっきまでのステージやKARAについて、生ビールを飲みながら語り合う。それもまた充実したひと時だ。

長いようで短かった一日だった。

2010/02/11


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